俺のギター部屋ブログ
とんぼちゃんが夜空ノムコウに翔んでった
とんぼちゃんが大好きだという中高年男性が最近入会されました。中学生の頃からずっと聴きつづけているベストアルバムを今でも会社の行き帰りにi-podでくりかえし聴いているそうです。とんぼちゃんは1970年代に活躍し1982年に解散した日本のフォークデュオです。
「とんぼちゃんの歌をレッスンしましょうか?」「いえ女房と娘にかっこいいと言われたいので…」「は?」「とんぼちゃんでは、ナニソレ暗イ、と言われるんです」と希望されたのは「夜空ノムコウ」、夜空ノムコウは歌謡曲ですが曲そのものはJAZZのテイストに溢れています。
コードは生徒さんのキーに合わせ、「GM7」→「F#7」→「Bm7」→「Bm7/A」と続き、ディミニッシュやテンションコードを途中織り交ぜていきます。そのほとんどがフォークソングよりもJAZZでよく使われるコードばかり、ギター経験の長い生徒さんもずいぶん苦戦されているようですが、自分が爪弾くJAZZYなコード進行とその響きがとても新鮮で楽しいとおっしゃっています。
弾き語りのかっこよさには、ギターをむやみに弾き過ぎないスタイルもあります。たどたどしくミスタッチを繰り返しながら、少年のようなひたむきな顔でギターに取り組んでいる中高年の生徒さんを見ていると、「へーっ、なんか、かっこいいなあ」と私も不思議な感動をおぼえます。
歌謡曲はあからさまに作家性を強調しない世界ですが、ギターを弾きながら歌うととてもかっこいい素晴らしい歌がたくさんあります。